9月14日付け//ご挨拶(挨拶のみ)
----------------------------蝉----------------------------

台風が通過している間、蝉達はどこで難を避けていたのか、

通過後にはまだ鳴いている野郎共が数匹いた。

蝉と言えばちょっと前、通勤中に怖いものを見た。見たっちゅうか遭遇した。

ちょうど、瀕死の蝉が道に落ち始めていた頃だ。

会社に行く途中の通り道にある素敵なマンション。

管理人のおじいさんはなかなか綺麗好きな人で、しょっちゅう清掃をしている。

その日もおじいさんはせっせと掃除をしていたしていた。

50メートル手前から、雑巾で塀を拭いているのが見えていた。

蝉が鳴いている。

まだまだ元気な蝉もいるなあ。がんばれよ。と心の中でエールを贈る。

歩いていくにつれ、蝉の鳴声が大きくなってきた。

どこか、このあたりの植え込みにでもいるのだな。

植え込みの中にでも・・・

・・・・・え?

蝉の鳴声は堪え難いほど大きくなり、切迫しているように聞こえた。

至近距離だ。

そんな、まさか・・・・

管理人のおじいさんから聞こえてくるこの音は・・

蝉の鳴声は、おじいさんのポケットのあたりから聞こえてくる。

間違い無い。どう考えてもおじいさんのズボンのポケットだ。

スボンのポケットだ。

なんか、チンポが大音量で鳴いているかのようだ。

心なしか、チンポの左が震えているようにもみえる。

俺はマンションの前を通過し、おじいさんから離れるにつれ

蝉の鳴声も遠くなっていった。

おじいさんがなぜ蝉をポケットに入れていたのか、俺にはわからない。

孫への土産だったかもしれないし、ただ邪魔だったのをつい捕獲したのかもしれん。

あるいは、バイブのかわりだったのかもしれん。

まさか、マサカ・・・『ナンおじさん』?



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