8月29日付け//ご挨拶(おっちょこ尻)
第二回

みなさまこんばんわ、尻を千針縫った男、ら・ぱるかでございます。
嘘です。縫ってませんでした。縫わずにすみました。
さ、本日もまた『俺のおっちょこぶり尻ーズ』をお伝えいたします。
伝えさせてください。お願いします。第一印象から決めてました。
「ごめんなさい。」
『あ〜っと、ごめんなさいだあ〜!』と、そんな事はどうでもいいんだったな。
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さてと、昨日お伝えした通り、冬の風呂上がりには裸のまま居間へ行き

あたたかさを、時には熱さを感じつつパンツを履いていた俺である。

だが、実のところ、必ずしもすぐにパンツを履いていたわけでもなかった。

居間までダッシュしたあと、ぬくぬくと暖かい居間にリラックスしてしまい、

そのまましばらく裸の事も度々あったのである。いちおうタオルだけ巻いてたりもしたが。

その日も、俺はパンツを履く事ナシにリラックスモードに入ろうとしていた。

日曜日で、テレビでは、なんか西遊記の宇宙版みたいなアニメがやってた気がする。

俺は裸のままいきおいよくソファーに座りこんだ。

派手な後ろ受け身のようなかっこよさで尻からソファーに身を投げたその刹那。

まるで尻ホッペで「針の山」に登っているかのような痛みを覚えた。

『ンああゥんいぐぁ!(ヒョハ)』←カッコ内は息を吸いながら

というようななんとも言えない擬音を発しながら飛び起きた。

わけもわからずソファから離脱したため、ローテーブルにしこたまスネをぶつける。

しかも、両スネだ。ローテーブルの縁に両スネから着地したのだ。

これじゃあもう、うずくまるしかない。

レスリングで言うところの『亀』状態だ。

尻にはとてつもない激痛が走っている。

もちろんスネも胸の鼓動にあわせて痛みがリズムをとっている。

俺はなんとか半身を起こしソファを見た。

そこには妹が使いっぱなしでほかしてあった「ヘアブラシ」が

とんがりを上にして鎮座していた。

デカくて硬いやつだ。なるほど、針の山。

尻にはいくつもの穴があいて、わずかながら鮮血が流れ出ている。

ヘアブラシでいきおいよく尻をとかしてしまった14才。

サビオでは傷口をカバーしきれず、ガーゼを貼ったような気がする。

妹はすぐにそのブラシを捨てた。

ちょっと失礼だと思った。

そういえば、この時の一部始終をみていた父はそれがやけにおかしかったらしい。

俺の一連の動きに

『ちょっこんあいた』

という名前をつけられた。

『ちょっこん』と座ったら『あいた〜!』と飛び上がる様を表しているらしい。

しばらくの間『にいちゃんは「ちょっこんあいた」だからなあ。』と言われた。

これも随分と失礼だと思った。

第二回:了


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